世界最高峰のX線CT診断装置 Fine Cube E2
従来のX線写真は2次元的な平面での診断しかできませんが、歯科用CTスキャンでは3次元の立体画像として診断できる為、より多くの情報が得られます。さらに、通常のCTより被曝量が少ないので身体に優しく、各種治療で、3Dの高精細な画像が確実な診断を実現します。
主な特徴
医科用CTに比べて1/3の被曝で、はるかに鮮明な画像で診断ができるので安全です。
私たちは、日常の生活で自然に宇宙からの放射線を浴びており、これを自然被爆といいますが、この自然被爆が年間で2.4ミリシーベルトです。当院のCTは、1回あたり、0.069ミリシーベルトです。当院の歯科用CTを約35回撮影すると一年間の自然被爆量に相当します。また、お口全体を撮影する、パノラマレントゲンが1枚0.0389ミリシーベルトなので、パノラマ約2枚分に当たります。また、1歯単位での小さいデンタルレントゲンが0.0163ミリシーベルトなので、デンタル写真約4枚分です。つまり、
自然被曝量(一年)=CT35回分
CT1回=パノラマ2回=デンタル4回 に相当します。
0.1mm単位の精度で構築された3D画像により骨の形態や奥行を容易に把握できます。自分の骨の状態を知ることができなかった患者様も、ひと目で理解できます。
ガイドによるナビゲーション機能とCCDカメラで準備を行うので、スムーズに撮影が行えます。 これにより撮影時間も短縮され、患者様の負担も軽減します。また、豊富な機能を装備したデンタルソフトウェアにより撮影終了後、数分で自動的に画像が完成するので、すぐに画像を確認することができます。
各治療でのCTの利用
インプラント治療
術前検査として、CT撮影を行うことで、骨の形や厚さを把握し、手術の安全性と術後の安定性を向上させることができます。他の施設まで足を運んでCTを撮影していただかなくても、CTの撮影や診断を行う事ができます。
ガイデッドサージェリー(術前のシミュレーション)
理想的な手術を行うために、ノーベルバイオケア社のノーベルクリニシャンというソフトウェアと提携し、術前にCTを用いてシミュレーションを行い、サポートの装置を準備しておきます。これにより術中のリスクが減り、患者様の安全性の確保ができます。
根管治療
CT撮影により、従来のレントゲン写真では、わかりづらい様々な所見(ヒビや穴等)や小さな根管が発見しやすくなります。また、歯の根の形態を立体的に把握することが可能です。どれくらいの長さでどの角度で埋まっているのかがわかり、複雑な形状も正確に確認できます。
歯周病治療
歯周病は悪化すると顎の骨を溶かしてしまう病気です。術前のCT撮影により、悪化してしまった歯周病を治療する際に、どこの骨がどの程度、骨がなくなっているのか把握する事ができます。また、治療により骨の再生の程度を立体的に確認できます。
親知らず
親知らずが顎に埋まってしまっているような場合、CT撮影をおこなえば、どの方向にどれだけ埋まっているのか立体的に診断できます。また、顎の骨の中に親知らずに近接している神経や血管の走行を3次元的に確認することが可能です。
安全な親知らず抜歯のために
現代人は顎が小さくなってしまったため、顎の骨の中に親知らずがまっすぐ生えてこないことが多くなりました。肉眼ではまったく見えなかったり、半分だけ見えたり、歯茎に覆われているように見えたりと人それぞれですが、非常に歯を磨きにくく、虫歯や炎症、細菌感染のリスクが高いため、抜歯が必要となります。
従来のパノラマレントゲンで撮影したところ、親知らずが下顎管と接触しているように見えます。
下顎管とは、顎の中にある、大きな神経や血管が入っている管です。抜歯の際に下顎管を傷つけてしまったり、圧迫したりすると麻痺や出血などの後遺症が出てしまうことがあるため、このようなケースでは、歯と下顎管の位置を正確に掴む必要があります。
もし接触や高度近接が確認された場合、提携している専門外来をご紹介し、受診していただくことがあります。
提携病院 東京高輪病院 http://takanawa.jcho.go.jp/