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細菌叢をコントロールする上で知っておきたい「バイオフィルム」とは

今回は、バイオフィルムについてご紹介します。歯をなるべく削らない治療「ミニマルインターベンション(MI)」の考え方には5つの項目が掲げられており、その中の一つに「口腔内の細菌叢の改善」があります。誰しもお口の中には細菌が棲みついていますが、これらの細菌が集まって形成される「バイオフィルム」について正しい理解とケアが必要です。プラークとの違い、そしてバイオフィルムが形成されるメカニズムについて知っておきましょう。

 

お口の中のバイオフィルムとは

バイオフィルムとは細菌が表面に付着し、さらに自分たちが作り出す粘性物質(エキソポリマー)を介して互いに結びつき、形成された微生物の集まりです。プラークもお口の中にあるバイオフィルムの一つということになります。これらは主に歯の表面や歯周ポケット、舌の表面などに存在し、様々な細菌が共生しているのが特徴です。

 

バイオフィルムとプラークの違い

一般的に、プラークとバイオフィルムは同じものと見なされることが多いですが、実際には微妙な違いがあります。プラークは、口腔内の歯の表面に付着した柔らかい細菌の塊を指します。一方、バイオフィルムは、細菌が特定の表面に付着し、互いに密接に結びついて複雑な3次元構造を形成している状態を指します。つまり、プラークはバイオフィルムの初期段階であり、時間が経つとプラークは成熟してバイオフィルムへと発展します。

 

バイオフィルムは歯磨きで除去できる?

バイオフィルムは、細菌が自らの生息環境を守るために作り出した防御バリアを持っており、通常の歯磨きだけでは完全に除去することができません。効果的な除去には、専門的なクリーニングが必要です。例えば、歯科医院で行われるプロフェッショナルクリーニングでは、超音波スケーラーや特殊な器具を使ってバイオフィルムを物理的に除去します。また、日常的なケアでバイオフィルムの形成を予防することも重要です。正しい歯磨き方法を習得し、歯間ブラシやデンタルフロスを活用することで、バイオフィルムの元となるプラークを除去しやすくなります。

 

まとめ

今回は、バイオフィルムについてご紹介しました。バイオフィルムはお口の中の健康を脅かす厄介な存在ですが、適切なケアと専門的な治療を組み合わせることで、その影響を最小限に抑えることが可能です。毎日の口腔ケアを怠らず、定期的に歯科検診を受けることでお口の中の健康を維持していきましょう。当院ではミニマルインターベンション(MI)の考え方に基づき、患者さまお一人おひとりにとって最善の治療方法をご提案しております。ご予約、お問合せはお電話で承っております。

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