歯を失った後放置すると、どのような影響がある?
2023/05/05
今回は、歯を失ったあとに治療をすべき理由についてご紹介します。
むし歯や歯周病、外傷など、あらゆる原因により人は歯を失う可能性があります。もし歯を失った場合に治療をせずに放置すると、どのような影響があるのでしょうか?
残った歯がスペースを埋めようと移動する
歯を失った場合、その分スペースができます。これを放置してしまうと、スペースを埋めようと残っている歯が動いてしまうのです。歯が動いて隙間ができると、食べ物が挟まりやすくなったり歯ブラシで磨きにくくなり、むし歯や歯周病になるリスクが高くなります。
噛み合わせている反対側の歯が伸びてくる
歯は通常、噛む相手の歯や、隣の歯があることによって一定の位置に保たれています。歯を失うと、噛み合わせていた相手の歯が伸びてきてしまい、噛み合わせが合わなくなります。例えば、歯を失った場所が上の歯の場合、下の噛む相手の歯が抜けた場所にとび出てきます。
残っている歯や顎に負担がかかる
上記のように歯が倒れて移動したり伸びてくると、噛み合わせが合わなくなります。そのことにより、他の残っている歯や顎に負担がかかり、歯の寿命を縮めてしまう、顎に痛みや雑音などが生じるようになる(顎関節症)などの影響が出てしまいます。
歯を失った場所の骨が痩せる
歯がない状態が続くと、歯を支えている顎の骨に適度な刺激が伝わらなくなります。刺激がないことで骨は衰える性質があるため、顎の骨も骨吸収を起こしてしまいます。骨が痩せてしまうと、後々インプラント治療を検討しようと思っても骨が足りずにインプラント治療ができなくなったり、骨を再生させる治療が追加で必要になります。
胃腸への負担が大きくなる
歯を失うと噛む力も弱まってしまいます。それにより唾液の分泌量も減少し、唾液の消化作用が働きにくくなることから胃腸への負担が大きくなります。その他にも、噛むことによる刺激が少なくなることで脳への刺激が減り、認知症のリスクが高くなるという研究報告もあります。
まとめ
このように、歯を失ったまま放置してしまうと、お口の中だけでなく全身への影響も避けられません。影響が出ないうちに、なるべく早く適切な治療を受けるようにしましょう。
歯を失った場合の治療にはインプラント、ブリッジ、入れ歯がありますが、どの選択をするか迷われることもあるかと思います。そのようなときには、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。