アライナー矯正での歯科用CT検査
2024/11/18
アライナー矯正は透明なマウスピースを使用して歯並びを整える治療方法ですが、治療が成功するかどうかは、精密な事前診断と治療計画にかかっています。今回は、アライナー矯正における歯科用CTの必要性や、CT検査からわかることについてご紹介します。
歯科用CTとは
歯科用CT(コンピュータ断層撮影)は、歯や顎の骨を3D画像として立体的に撮影できる画像検査装置です。治療対象の歯だけでなく周囲の歯や骨、顎の構造なども含めた立体的な情報を得られるため、より精密で安全な治療が可能になります。アライナー矯正では事前に歯や骨の状態をしっかり把握して無理のない計画を立てることが重要ですが、歯科用CTがそのための基盤となります。
パノラマレントゲンとの違い
矯正治療を始める前に行う画像検査の一つにパノラマレントゲンがありますが、両者には違いがあります。パノラマレントゲンは口全体を1枚の写真として撮影する検査方法で、歯や骨の位置関係を平面的に確認する際に使われます。一般的な歯科治療でも用いられることが多く、簡便で負担が少ないことが特徴です。
一方、歯科用CTは立体的な3D画像を提供するため、歯の根の状態や骨の厚さ、神経の位置などの詳細な情報を確認できます。特にアライナー矯正では歯を動かす際に周囲の骨の状態や神経への影響を考慮する必要があるため、CTによる立体的な情報が役立ちます。
歯科用CTからわかること
歯科用CTを使用することで、アライナー矯正に必要なさまざまな情報が得られます。
・歯の位置と歯根の状態
歯科用CTを使用すると歯根がどの方向に向いているか、どのような角度で骨の中に埋まっているかを立体的に把握できるため、安全で計画通りの治療が可能になります。特に親知らずについては、歯科用CTでの画像をもとに抜歯が必要かどうかを判断することもあります。
・顎の骨の厚さや密度
歯を支える顎の骨がどの程度の厚みと密度を持っているかも、CTで確認できます。骨が薄い部分や密度が低い部分では無理に歯を動かすと歯や骨にダメージが生じることがあるため、骨の状態に合わせた矯正力を調整できます。
・神経や血管の位置
下顎の奥歯付近には、下歯槽神経と呼ばれる重要な神経が通っています。この神経に影響を与えるとしびれなどが生じるリスクがあるため、CTで神経や血管の位置を確認し、矯正の際に影響を与えないようにします。
まとめ
アライナー矯正における歯科用CTの役割は、治療の安全性と精密性を確保するために非常に重要です。当院では治療実績の豊富な矯正専門医が在籍しております。矯正治療に興味がある方は、ぜひ一度当院にご相談ください。カウンセリングのご予約はお電話にて承っております。
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