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スポーツドリンクとむし歯 運動習慣のある人が気をつけたいこと

「ミニマルインターベンション(MI)」の考え方には5つの項目が掲げられており、その中の一つに「患者様への教育」があります。その代表例でもある口腔衛生指導(OHI)は歯科医院において欠かせない役割を果たしており、単に歯を磨く方法を教えるだけでなく、患者様の全身の健康に直結する重要なプロセスです。今回は、運動習慣のある方に知っていただきたいスポーツドリンクとむし歯の関係についてご紹介します。

 

スポーツドリンクでむし歯リスクが高くなる?

運動をするとき、のどの渇きを癒やすために「スポーツドリンク」を飲む方は多いのではないでしょうか。発汗で失われた水分やミネラルを補給できるため、運動時のパフォーマンス維持や熱中症予防に役立ちます。しかし一方で、スポーツドリンクの飲み方次第では「むし歯のリスク」を高めてしまうことがあります。

 

スポーツドリンクがむし歯を招きやすい理由

スポーツドリンクには糖分が多く含まれているのをご存知でしょうか。一般的な500mlペットボトル1本には、角砂糖10個分以上の糖分が入っているものもあります。運動中に少しずつ飲むことで、口の中は長時間「砂糖水でうがいしている状態」になり、むし歯菌が活発に働きやすくなるのです。

 

さらに、スポーツドリンクは酸性度が高い飲み物でもあります。酸性の飲料は歯の表面(エナメル質)をやわらかくし、酸に弱くなった歯に糖分が加わることでむし歯が進行しやすい環境が整ってしまいます。これを酸しょく症と呼び、むし歯だけでなく歯の摩耗や知覚過敏の原因にもつながります。

 

運動習慣がある人が注意したい飲み方

「それならスポーツドリンクは飲まない方がいいの?」と思うかもしれません。もちろん、強度の高い運動や炎天下での活動ではスポーツドリンクが有効な場面もあります。ただし、次の点に気をつけることで、むし歯リスクを抑えることができます。

 

・だらだら飲まない:長時間少しずつ飲むのではなく、休憩のタイミングで必要量をまとめて飲むようにしましょう。

・飲んだ後は水でうがい:スポーツドリンクを口にした後に水でうがいをすることで、酸や糖を洗い流せます。

・就寝前は避ける:寝る直前にスポーツドリンクを飲むと、唾液分泌が減る睡眠中にむし歯リスクが高まります。

・普段の水分補給は水やお茶で:日常的なトレーニングや軽い運動では、水や麦茶で十分に対応可能です。

 

まとめ

スポーツドリンクは、適切に活用すれば運動時の強い味方になりますが、飲み方を誤るとむし歯や酸蝕症のリスクを高めてしまいます。大切なのは、必要な場面で正しく使うことと、飲んだ後のケアを忘れないことです。運動習慣のある方こそ、健康な歯を守りながら長くスポーツを楽しめるように意識していきましょう。

 

Category - MIミニマムインターベーション

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