むし歯とストレスの意外な関係
2025/11/21
「ミニマルインターベンション(MI)」の考え方には5つの項目が掲げられており、その中の一つに「患者様への教育」があります。その代表例でもある口腔衛生指導(OHI)は歯科医院において欠かせない役割を果たしており、単に歯を磨く方法を教えるだけでなく、患者様の全身の健康に直結する重要なプロセスです。今回は、むし歯とストレスの意外な関係についてご紹介します。
ストレスが唾液の量を減らす
強いストレスを感じると、自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位になります。その結果、唾液の分泌が減少し、口の中が乾燥しやすくなります。唾液には、むし歯菌の働きを抑えたり、酸を中和したりする重要な役割があります。唾液が少なくなると口内が酸性に傾き、むし歯菌が増えやすい状態になってしまうのです。
生活習慣の乱れもむし歯の原因に
ストレスが続くと、生活リズムが乱れがちになります。食事の時間が不規則になったり、間食が増えたり、歯みがきを忘れてしまったり、といった小さな乱れが積み重なることで、むし歯リスクは高まります。特に夜遅くの飲食後にそのまま寝てしまうと、唾液の分泌が少なくなる就寝中に細菌が活発に働き、むし歯が進行しやすくなります。
歯ぎしり・食いしばりにも注意
ストレスは「歯ぎしり」や「食いしばり」といった無意識のクセを引き起こすこともあります。これらの習慣によって強い力が歯にかかると、歯の表面に細かいヒビが入り、そこから細菌が侵入してむし歯になる場合があります。歯や顎の痛み、知覚過敏などを感じたら、早めに歯科を受診しましょう。
ストレス対策でお口の健康を守る
ストレスによるむし歯を防ぐには、まず心身のバランスを整えることが大切です。睡眠をしっかり取り、趣味や運動などでリフレッシュする時間を設けましょう。また、口の中の乾燥を防ぐために、水分補給をこまめに行う・ガムを噛む・口呼吸を控えるなどの工夫も効果的です。
まとめ
むし歯は食生活だけでなく、ストレスとも深い関係があります。むし歯や歯ぎしりの初期サインは、自分では気づきにくいものです。定期的に歯科医院でチェックを受けることで、ストレスによるお口のトラブルを早期に発見・予防しましょう。
Category - MIミニマムインターベーション

































































