ビタミンCと歯の健康
2024/10/28
「ミニマルインターベンション(MI)」の考え方には5つの項目が掲げられており、その中の一つに「患者様への教育」があります。その代表例でもある口腔衛生指導(OHI)は歯科医院において欠かせない役割を果たしており、単に歯を磨く方法を教えるだけでなく、患者様の全身の健康に直結する重要なプロセスです。今回は、ビタミンCが歯に与える影響と効率よくビタミンCを摂取する方法についてご紹介します。
ビタミンCが歯と歯ぐきに与える効果
ビタミンCはコラーゲンというタンパク質の生成を助け、歯ぐきや結合組織を強化します。これにより歯を支える歯ぐきが健康な状態を保ちやすくなり、歯周病の予防に効果的です。また、ビタミンCは強い抗酸化作用を持ち、口腔内の炎症を抑える働きがあります。もしビタミンCが不足すると歯ぐきが炎症を起こしやすくなり、歯肉炎や歯周病にかかりやすくなる恐れがあります。
さらに、ビタミンCは傷ついた組織を修復して免疫機能を高める働きもあります。そのため、むし歯や口内炎などの治りを早めるサポートも期待できます。
効率よくビタミンCを摂取する方法
ビタミンCは体内で作ることができないため、食事やサプリメントから摂取する必要があります。ここでは、ビタミンCを効果的に取り入れる方法をいくつか紹介します。
・新鮮な果物や野菜を積極的に摂取する
ビタミンCは柑橘類(オレンジ、レモン、グレープフルーツなど)、イチゴ、キウイ、パプリカ、ブロッコリーなどに多く含まれています。これらを日常的に摂取することで、歯と歯ぐきの健康を保つことができます。ただしビタミンCは水溶性で熱に弱いため、できるだけ生の状態で摂取することが効果的です。
・サプリメントを活用する
忙しくて食事から十分な量を摂れない場合、ビタミンCのサプリメントを活用するのも一つの方法です。ただしサプリメントだけに頼らず、食事から摂取することを心がけましょう。
・分割して摂取する
ビタミンCは一度に大量に摂取しても体内で蓄えられないため、数回に分けて摂ることが推奨されます。例えば朝食にフルーツを摂り、昼食にはサラダを加えるなど、バランスよく取り入れることが効果的です。
まとめ
ビタミンCは歯と歯ぐきの健康を支える重要な栄養素であり、毎日の食生活に取り入れることが大切です。新鮮な果物や野菜を中心に、サプリメントなども上手に活用しながら、効率よくビタミンCを摂取しましょう。