インプラントがむし歯になることはある?
2024/02/22
今回は、治療後のインプラントがむし歯になるのかについてご紹介します。
インプラントは一度入れたらそれで一生持つとは限りません。できるだけ長く良い状態を保つためには、気をつけなければならない歯の病気があります。歯の病気として代表的なものにむし歯がありますが、インプラントもむし歯になることはあるのでしょうか?
むし歯とは
むし歯とは、お口の中にいるむし歯の原因となる細菌が産出する酸によって歯が溶かされる病気です。初期のうちは歯も黒くならず痛みもありませんが、徐々にむし歯が進行すると強い痛みを生じたり歯の大部分が溶かされたりして、最後には歯を失う原因にもなるのです。むし歯は日本人が歯を失う原因として2番目に多いともされています。
インプラントはむし歯になる?
では、インプラントもむし歯になることはあるのでしょうか?結論から申しますと、インプラントがむし歯になることはありません。これはインプラントの構造によるものです。インプラントの治療では顎の骨に穴をあけて人工歯根を埋め込み、その後連結部品を取り付けます。この人工歯根や連結部品はチタン合金でできています。さらに、連結部品の上から人工歯を被せます。人工歯はセラミックやジルコニアなどからできています。つまり、インプラントに使用される部品は全て人工物からできているため、むし歯になることはあり得ないのです。
インプラント周囲炎には要注意
むし歯の心配はないとはいえ、注意しなければならないことがあります。それは「インプラント周囲炎」です。インプラント周囲炎とは、インプラントまわりの組織が歯周病のような状態になることで、歯周病原菌の繁殖によって生じます。磨き残されたプラーク(歯垢)がインプラントに付着したままになっていると細菌が繁殖して、インプラント周囲の歯ぐきや歯を支える骨に影響を与えるのです。特に、天然歯に比べてインプラントは炎症に対する抵抗力が弱いため、細菌が繁殖すると一気に骨吸収が進行する可能性があります。自覚症状なく、気づいたころには重症化しているケースも多いため、定期的なメンテナンスによる予防が大切です。
まとめ
インプラントがむし歯になることはありませんが、歯周病のような症状が出るインプラント周囲炎には注意が必要です。毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスを欠かさず行い、お口の健康を守りましょう。当院では患者様のお口の中の状況に合わせた治療方法をご提案いたしますので、些細なことでもお気軽にご相談ください。
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