歯科医院でプラークコントロールを受けるメリット
2024/07/05
今回は、歯科医院で行われるプラークコントロールと、それにより得られるメリットについてご紹介します。「ミニマルインターベンション(MI)」の考え方には5つの項目が掲げられており、その中の一つに「口腔内の細菌叢の改善」があります。細菌叢のバランスを保つために必要となるのが「プラークコントロール」であり、歯科医院で行われるものとご自宅でのセルフケアの2つに分けられます。
歯科医院で行われるプラークコントロール
歯科医師や歯科衛生士により行われるクリーニングなどの処置全般により、プラークコントロールをより確実なものにします。具体的にはスケーリングによる歯石除去、エアフロ―を用いた歯面清掃などがプロフェッショナルケアとして挙げられます。それぞれについては次回以降のブログで詳しくご紹介します。また、正しく歯を磨く方法や補助清掃用具の使い方、食生活における注意点を指導することも歯科医院におけるプロフェッショナルケアに含まれます。
歯科医院でプロフェッショナルケアを受けるメリット
では、プロフェッショナルケアによるプラークコントロールからどのようなメリットが得られるのでしょうか。
・歯周病予防に繋がる
歯を失う原因の多くは歯周病です。歯周病を防ぐにはプラークコントロールを確実なものにすることが大切ですが、セルフケアだけではプラークや歯石は除去しきれません。実際に、定期的に歯科医院でクリーニングを受けている人が多い国では、高齢者の残存歯数が多いという調査結果も報告されています。
・むし歯予防に繋がる
歯のクリーニングによりプラークや歯石、歯の表面のぬめりを除去できれば、口腔内の細菌叢が著しく改善され、むし歯リスクの抑制が期待できます。
・口元の清潔感が増す
口腔内の細菌叢がコントロールできていないと、口臭の原因にもなります。また、歯の表面に着色やプラークが付着していると、相手に不潔な印象を与えてしまうこともあります。着色汚れもセルフケアで落とすことは難しいですが、歯科医院でのクリーニングであれば専用の器具でしっかりと除去できます。
まとめ
今回は、歯科医院で行われるプラークコントロールとそのメリットについてご紹介しました。歯科医院でプロフェッショナルケアを受けたあとは、ご自宅でも毎日セルフケアに取り組んでいただくことが歯やお口の健康を維持するために大切です。
当院ではミニマルインターベンション(MI)の考え方に基づき、患者さまお一人おひとりにとって最善の治療方法をご提案しております。ご予約、お問合せはお電話で承っております。
自宅でできるプラークコントロール ワンタフトブラシを使ってみましょう
2024/07/01
今回は、セルフケアでのプラークコントロールにおけるワンタフトブラシの使い方についてご紹介します。「ミニマルインターベンション(MI)」の考え方には5つの項目が掲げられており、その中の一つに「口腔内の細菌叢の改善」があります。細菌叢のバランスを保つために必要となるのが「プラークコントロール」です。ご自宅でのプラークコントロールの基本となるのが毎日の歯磨きですが、少し磨きにくいと感じる部分もなんとなく歯ブラシで磨いて終わりにしてしまっていませんか?
歯ブラシが届きにくい場所
適切な歯ブラシが選べていたとしても、歯列の状態によっては歯ブラシの毛先が届きにくい場所はどうしても出てきます。そして、そのような場所は磨き残しが起こりやすく、プラークコントロールの妨げとなってしまうのです。歯ブラシが届きにくい場所の例は以下の通りです。
・歯列に凹凸がある部分
・高低差のある歯列(生えかけの永久歯や親知らず)
・奥歯の溝
・奥歯のさらに奥
・前歯の裏側
・矯正装置の周囲
歯ブラシが届きにくい場所にはワンタフトブラシを
上記のような場所には、ワンタフトブラシを活用するのがおすすめです。ワンタフトブラシとは毛束が小さく一つにまとまっている歯ブラシで、毛束は鉛筆のような円錐形をしています。ワンタフトブラシのヘッド(ブラシ部分)はおおよそ直径5mm×10mmなので、ヘッドが小さめの歯ブラシよりもさらにコンパクトなつくりです。歯科医院やドラッグストア、歯科用品の取り扱いのあるバラエティショップなどで購入できます。
ワンタフトブラシの使い方
ワンタフトブラシの使い方は非常に簡単で、磨きたいところに毛束をあて、小刻みにブラシを動かして磨くだけです。通常の歯ブラシよりも小回りが利くため、その快適な使い心地に驚く方も多いでしょう。使用後のワンタフトブラシは歯ブラシと同様に流水下で丁寧に洗い、風通しの良い場所で乾かして保管しましょう。毛先が開いてきたら交換のサインです。
まとめ
今回は、ワンタフトブラシの使い方についてご紹介しました。ワンタフトブラシの使い方にご不安がある方は、お気軽に歯科衛生士までご相談ください。
当院ではミニマルインターベンション(MI)の考え方に基づき、患者さまお一人おひとりにとって最善の治療方法をご提案しております。ご予約、お問合せはお電話で承っております。
自宅でできるプラークコントロール 歯間ブラシを使ってみましょう
2024/06/26
今回は、セルフケアでのプラークコントロールにおける歯間ブラシの使い方についてご紹介します。「ミニマルインターベンション(MI)」の考え方には5つの項目が掲げられており、その中の一つに「口腔内の細菌叢の改善」があります。細菌叢のバランスを保つために必要となるのが「プラークコントロール」です。プラークコントロールの精度を上げるためには、歯間ブラシやデンタルフロスといった補助清掃用具を活用することが大切です。歯間ブラシの正しい使い方や取り扱い方法を知っておきましょう。
歯間ブラシの使い方
歯間ブラシにはアングルタイプ(L字型)とストレートタイプ(I字型)がありますが、どちらも使い方は同じです。適切なサイズの歯間ブラシを選んだら、ブラシを歯と歯の隙間の三角形になっている部分にゆっくりと挿入します。このとき少し斜め下の角度から入れるようにすると歯ぐきを傷つけません。ブラシを入れたら歯の面に沿わせて角度を少しずつ変えながら前後に2~3往復させ、プラークを絡めとります。はじめに歯の外側から歯間ブラシを入れて清掃したら、次は歯の内側からも同様にしましょう。両側から行うことで、プラークの除去効率を上げられます。
歯間ブラシの取り扱い
歯間ブラシは基本的に使い捨てではありません。洗浄して何回か使用できます。使用後の歯間ブラシは流水下で手でこすりながらしっかり洗浄し、乾かして風通しのよい場所で保管しましょう。何回か使っているうちに毛の弾力がなくなったりまばらになってきたら交換の合図です。ブラシの状態が悪くなったまま使い続けているとプラークがしっかり除去できなくなる、歯ぐきを傷つけてしまうといった原因になります。適切な時期に新しいものに取り替えて、常に清潔な状態で使いましょう。
まとめ
今回は、歯間ブラシの使い方についてご紹介しました。歯間ブラシの選び方や使い方に不安がある方は、お気軽に歯科衛生士までご相談ください。
当院ではミニマルインターベンション(MI)の考え方に基づき、患者さまお一人おひとりにとって最善の治療方法をご提案しております。ご予約、お問合せはお電話で承っております。
自宅でできるプラークコントロール 歯間ブラシは必要?
2024/06/21
今回は、セルフケアでのプラークコントロールにおける歯間ブラシの種類や選び方についてご紹介します。「ミニマルインターベンション(MI)」の考え方には5つの項目が掲げられており、その中の一つに「口腔内の細菌叢の改善」があります。細菌叢のバランスを保つために必要となる「プラークコントロール」の基本となるのが毎日の歯磨きです。歯磨きといっても歯ブラシで磨くだけで終わりにするのではなく、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助清掃用具を活用することが大切です。
歯間ブラシとデンタルフロスはどう使い分ける?
「歯間ブラシとデンタルフロスどちらを使ったらよいのだろう」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんが、これらは適切に使い分けることが大切です。デンタルフロスは歯と歯の間のように隙間がほとんどない場所を清掃するのに向いています。歯と歯の間の根元部分に三角形の隙間がある箇所やブリッジ(修復物)が入っている部分などある程度のスペースがある場所については、デンタルフロスよりも歯間ブラシを使うほうが効率よくプラークが除去できるでしょう。
歯間ブラシの種類
歯間ブラシは大きく分けて2種類あります。
・アングルタイプ(L字型)
持ち手とブラシの部分に角度がついているから、奥歯の歯間部にも挿入しやすくなっています。
・ストレートタイプ(I字型)
持ち手からブラシまでがまっすぐになっているため、前歯の歯間部に挿入しやすくなっています。
歯間ブラシの選び方
歯間ブラシを選ぶ際にもっとも大切なことは、適切なサイズ選びをすることです。ここを見誤ってしまうと、歯ぐきや修復物を傷つけてしまうおそれがあります。歯間ブラシはメーカーごとにサイズ展開が異なりますが、概ねSSSからLLまでいくつかのサイズ展開がなされています。ご自身の歯の隙間に合わせて、複数のサイズのものを場所ごとに使い分けるようにしましょう。
まとめ
今回は、歯間ブラシの種類や選び方についてご紹介しました。歯間ブラシの選び方や使い方に不安がある方は、お気軽に歯科衛生士までご相談ください。
当院ではミニマルインターベンション(MI)の考え方に基づき、患者さまお一人おひとりにとって最善の治療方法をご提案しております。ご予約、お問合せはお電話で承っております。
自宅でできるプラークコントロール デンタルフロスを使ってみましょう
2024/06/17
今回は、セルフケアでのプラークコントロールにおけるデンタルフロスの使い方についてご紹介します。「ミニマルインターベンション(MI)」の考え方には5つの項目が掲げられており、その中の一つに「口腔内の細菌叢の改善」があります。細菌叢のバランスを保つために必要となるのが「プラークコントロール」です。プラークコントロールの精度を上げるためには、デンタルフロスや歯間ブラシといった補助清掃用具を活用することが大切です。
ロールタイプのデンタルフロスの使い方
ロールタイプとは、ご自身で好きな長さに切り取って使うタイプのデンタルフロスです。1回あたり40cm程度の長さを使用します。フロスを指先で持って肘まで糸を引き出したときの長さを目安にするとよいでしょう。
カットしたフロスを左右の中指に2~3周巻きつけ、左右の指の間のフロスの長さが10cm程度になるようにします。この部分を親指と人差し指で持ち、フロスを操作していきます。ピンと張らせたフロスを歯と歯の間に入れていきますが、このときのこぎりをひくように前後に小さく動かしながらフロスを挿入します。垂直方向に一気に挿入しないように気をつけましょう。フロスが歯と歯の間に入ったら、上下に動かして歯の面についたプラークを絡めとります。両側の歯面を清掃できたら、フロスを前後に動かしながらゆっくりとフロスを抜き取ります。
ホルダータイプのデンタルフロスの選び方
ホルダータイプとは、持ち手がついているタイプのデンタルフロスです。デンタルフロスの使用にあまり慣れていない方にもおすすめで、清掃したい場所によってF字型とY字型を使い分けてもよいでしょう。基本的な使い方はロールタイプと同じですが、指に巻き付ける操作がない分フロスの操作が簡単にできます。
まとめ
今回は、デンタルフロスの使い方についてご紹介しました。デンタルフロスの選び方や使い方に不安がある方は、お気軽に歯科衛生士までご相談ください。
当院ではミニマルインターベンション(MI)の考え方に基づき、患者さまお一人おひとりにとって最善の治療方法をご提案しております。ご予約、お問合せはお電話で承っております。