むし歯になりにくい間食とは?大人のための賢いおやつ選び
2025/06/20
「ミニマルインターベンション(MI)」の考え方には5つの項目が掲げられており、その中の一つに「患者様への教育」があります。その代表例でもある口腔衛生指導(OHI)は歯科医院において欠かせない役割を果たしており、単に歯を磨く方法を教えるだけでなく、患者様の全身の健康に直結する重要なプロセスです。今回は、成人の方に向けて、むし歯になりにくい間食の選び方や注意点についてご紹介します。
なぜ間食でむし歯になりやすいのか?
むし歯は、口の中の細菌が食べ物の糖分をエサにして酸を出し、その酸が歯を溶かすことで進行します。間食は食事と比べて時間が不規則でダラダラと食べがちなため、口の中が酸性状態になりやすく、むし歯リスクが高まるのです。そのため「間食=むし歯の原因」というイメージをお持ちの方は多いと思いますが、すべての間食が悪いわけではありません。むしろ、選び方や食べ方を工夫すれば、間食を楽しみながらむし歯を防ぐことも可能です。
むし歯になりにくい間食のポイント
・糖分が少ない食品を選ぶ
むし歯の原因となるのは、主に砂糖(ショ糖)です。間食を選ぶときは、糖分を含まないか、少ない食品を選びましょう。
- ナッツ類(無塩・無糖)
- チーズやヨーグルト(無糖)
- ゆで卵
- 野菜スティック(にんじん、きゅうりなど)
これらは栄養価も高く、噛みごたえがあるので満足感も得られやすい間食です。
・食べる時間と頻度に注意
同じ量の糖分を摂取する場合でも、回数が多いほどむし歯になりやすくなります。理想は、間食の回数を1日1〜2回までにおさえ、食べた後は口をゆすぐか、可能であれば歯みがきを行いましょう。「ちょこちょこ食べ」を避け、時間を決めてまとめて食べるほうがむし歯リスクは減らせます。
・ガムやチョコは選び方に注意
甘いものがどうしてもやめられないという方は、キシリトール入りのガムやチョコレートがおすすめです。キシリトールはむし歯菌の活動を抑える作用があるため、適度に取り入れることでむし歯予防に役立ちます。ただし、「シュガーレス」や「ノンシュガー」と表示されているものを選ぶことが大切です。
飲み物にも注意を
間食と一緒に飲む飲み物にも注意が必要です。ジュースや加糖のコーヒー、スポーツドリンクは砂糖を多く含んでいるため、間食と合わせて摂取するとむし歯のリスクがさらに上がります。飲み物はできるだけ水や無糖のお茶、ブラックコーヒーなどを選びましょう。
まとめ
むし歯を防ぐためには、「甘いものを完全にやめる」のではなく、間食の内容・食べ方・タイミングを見直すことがポイントです。毎日のちょっとした習慣の積み重ねで、健康な歯を守りましょう。
Category - MIミニマムインターベーション