歯冠破折にダイレクトボンディングは有効?
2024/08/14
今回は、歯冠破折にダイレクトボンディングは有効なのかについてご紹介します。ダイレクトボンディングは歯の修復や審美面の改善に広く用いられている治療方法ですが、歯冠破折の修復にも適応できるのでしょうか。
歯の破折
歯の破折は、外部からの強い衝撃や過度の噛み合わせ力などによって引き起こされる歯の損傷です。歯の破折には、大きく分けて「歯冠破折」と「歯根破折」の2つがあります。
・歯冠破折
歯冠破折とは、歯の上部のエナメル質や象牙質が欠ける状態を指します。見た目の問題や噛む機能の低下が生じることがあり、軽度の破折であれば痛みを伴わないこともありますが、深刻な場合には歯の神経に達し、激しい痛みや感染のリスクがあります。
・歯根破折
歯根破折は、歯の根の部分が割れる状態を指します。歯根破折は一般的に症状が重く、痛みや腫れ、歯の動揺などが見られます。この場合は治療が難しく、最悪の場合、抜歯が必要になることもあります。
歯冠破折はダイレクトボンディングで治せる?
歯冠破折の治療方法の一つに、ダイレクトボンディングがあります。当院におけるダイレクトボンディングは見た目の美しさも叶えられるハイブリッド樹脂を使用しているため、機能性だけでなく審美性、耐久性にも優れています。
歯冠破折の範囲や程度によっては、ダイレクトボンディング治療で修復可能な場合があります。ダイレクトボンディングが適しているかどうかの判断ポイントとしては、以下のようなことが挙げられます。
・噛み合わせの状態
噛み合わせが強く当たる部分にダイレクトボンディングを行うと、修復物が破損しやすくなるため適しません。
・破折の範囲
破折が広範囲に及ぶ場合や深い場合は、ダイレクトボンディングでは強度が不足することがあります。このような場合には、ダイレクトボンディングよりも被せ物(クラウン)が適していることもあります。
まとめ
このように、歯冠破折に対する治療方法の選択は、その範囲や程度によって異なります。狭い範囲の歯冠破折であれば、ダイレクトボンディングも効果的な手段の一つであり、自然な見た目と機能を回復することができるでしょう。当院では患者様のお口の中の状況に合わせた治療方法をご提案いたしますので、些細なことでもお気軽にご相談ください。